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飲み物とむし歯予防 〜No.3 スポーツドリンク編〜

今回は飲み物シリーズ第3段、スポーツドリンクについてお話しします。

 

熱中症予防にスポーツドリンクがいいの?

みなさんは熱中症予防に、どんな飲み物を選んでいますか?

お子さんが、スポーツの習い事で熱中症予防にスポーツドリンクを飲んでいるという話をよく聞きます。

テレビCMを見ていると、いかにも身体に良さそうに見えますよね。

実際のところスポーツドリンクには、熱中症予防のために必要な成分がバランスよく含まれているのでしょうか?

 

熱中症と脱水症とは

熱中症とは、熱によって起こる様々な体調不良のことです。

熱中症の初期には、体内に水分と塩分が足りていない状態、いわゆる脱水症状がおこります。

 

脱水症にはスポーツドリンクではなく、経口補水液

脱水症の時は、水分と塩分を同時に補給することが必要です。

この時に必要なのは、スポーツドリンクではなく経口補水液です。

では、なぜスポーツドリンクより経口補水液がいいのでしょうか?

 

経口補水液は飲む点滴

 経口補水液は、脱水症の時に必要な水分と塩分を点滴のように、できるだけ早く吸収できる濃度やバランスで作れた飲み物です。

糖分を加えるのは、必要な水分と塩分を小腸からの吸収スピードを上げるためです。

ただし、糖分が多すぎると吸収速度はかえって遅くなります。

 

スポーツドリンクと経口補水液の違い

ここで、スポーツドリンクと経口補水液を比べてみると…

スポーツドリンクは、経口補水液より糖分が多く塩分は少ないので、美味しく飲みやすい味になっています。

ですが糖分が多いので、吸収速度は遅くなりますし、身体に必要な塩分が足りません。

経口補水液は脱水症に最適てすが、元気な時に飲むと美味しくありません。

スポーツドリンクは、美味しいですが、脱水症には適していません。

 

熱中症予防におすすめの飲み物

実際に、熱中症になる前に予防のためにおすすめな飲み物を具体的にお話しすると… 

①のどの渇き・少量の汗をかく程度なら,水か麦茶がおすすめです。

②初期の脱水症対策には,水で2倍に薄めた経口補水液がおすすめです。

スポーツドリンクを薄めても糖分と塩分のバランスが脱水対策にはむきません。

③大量に汗をかく場合の脱水症対策には、経口補水液をそのまま飲むのがおすすめです。

 

スポーツドリンクは、美味しいジュースです

ここで、歯科医師ママの目線から改めてスポーツドリンクを見てみます。

スポーツドリンク500mlのペットボトルには角砂糖6〜10個くらいの砂糖が含まれています。

つまり、砂糖が一般的なジュースと同じくらい入っています。

また、スポーツドリンク自体が歯を溶かす危険のある酸性の強い飲み物でもあります。

実は、日本小児歯科学会から

「スポーツドリンクを乳幼児に多量に与えることは肥満の原因となるばかりでなく,食欲不振など全身に悪影響を与える恐れもある。」

という提言が出ていて、普段は水を飲むようにと注意喚起もされています。

スポーツドリンクは、一般的なジュースと同じように楽しむための飲み物で、むし歯のリスクもあり、水分補給や熱中症予防におすすめな飲み物ではないと私は考えています。

 

次回は、飲み物シリーズ第4弾!牛乳とむし歯の関係についてお話ししますので楽しみにしていてください。

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歯医者さんに聞いてみたいこと

リクエストもお待ちしています。

 

あなたの笑顔を応援する

歯科医師の横道由記子でした。

次回も楽しみにしていてくださいね。